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message from Korea
実は先週の火曜日からおぴぴさんが韓国出張でした。
ひとりぼっちで余震の嵐の中過ごすのは心細く、会社も自宅待機になってしまったので
誰とも話すことなくテレビを見ているとものすごい孤独感&不安感にかられました。

そんなとき、近くに住んでいる「じゅるひー」の二人にとてもお世話になりました。
余震が来るたびに安否確認のメールをくれてどうもありがとう!
二人の存在がとても心強かったです!

アボジとオンマもものすごく心配しているし
もともと金曜日に行く予定でいたので1日早めて木曜日の夜からソウルのシテクへ行ってました。
一人でいることによって心配させ迷惑をかける人が沢山いると思ったのと
そして何より不安で仕方無かったのです。


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成田エクスプレスは運休、スカイライナーもいつ停電するかわからないので
品川からリムジンバスを利用しました。
こちらも湾岸線が通行止めで心配しましたが時間通りにつきました。

空港は避難所のようでした。
寝袋がフロアに敷かれ、何日も待機する人、
大荷物を抱えてベンチに陣取っている人、
節電中なのでターミナル全体が薄暗く、それが返って緊急事態色にあおりをかけていました。
私がついたときは丁度エールフランスの臨時便の時間だったようで第1ターミナルの北ウィングにはフランス人が今まで見たこともないくらいの長い列を作っていました。
後で聞いた話ですが、KLMオランダ航空、ルフトハンザ航空とヨーロッパを拠点とする航空会社の東京便が相次ぎキャンセルを発表し、欧州に行くにはエールフランスだけが頼りだったようです。

大韓航空も1日に4便もチャーター便を増やして運航。
誰もが日本を脱出したがっているのです。

エールフランスに乗れない欧州行きの人々も仁川で乗り換え作戦を取る人が増えているようでした。

2年間働いていた成田空港。
こんな大混乱の空港はみたことがありません。

「日本は本当に緊急事態なんだ」という認識が頭から押さえつけられるように重くのしかかりました。


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いつもより遅い時間にソウルについたのでバスでロッテホテルまで行き、
タクシーでシテクに向かうことにしました。

「日本に帰らないでしょ?」と笑いながら話すタクシー運転手
身振り手振りで原発の事故らしきジェスチャーをしたのには少し腹が立ちましたが
これが現実。これが外国から見た今の日本の評価。


シテクにつくとこれまた今まで見たことも無い心配顔のシプモニムが待っていてくださいました。

その顔を見て「きてよかった」と改めて思いました。
遠くで心配している人ほど情報に振り回され余計に心配しているのです。

この日は何日かぶりでぐっすりと寝れました。


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次ぎの日、着の身着のまま日本を出発したので着るものを探しに東大門まで行ってみると

message from Korea_e0029645_19241545.jpg

doota!の前でこのような張り紙をみつけました。

館内放送でもしきりに日本への募金を募っています。

涙があふれてきました。


韓国人にとって、日本とはどういう存在か?
それは歴史が物語っています。そしてこれは私たちではもうどうすることもできない問題です。
今でこそ芸能関係では交流が盛んに行われるようになりましたが
この歴史的事実、そして日本人が背負っていかなければならない罪悪感との戦いは韓国人の夫を持つ私には今まですっと避けられないものでした。

もちろんそれが根底から覆るわけでは無いのですが

それでも沢山の人々がこんなに堂々と手を差し伸べてくれるとは・・・
心に熱いものが突き上げてきて涙を我慢できませんでした。
と、同時に大きな元気を頂きました。

他にも明洞に行けばコスメショップに被災地へのお見舞いの言葉が貼ってあったり
テレビでも募金を募っていたり

あらゆるところで日本を支援しようとよびかける運動を目にしました。

本当に本当に、ありがたいです。

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おぴぴさんとも合流し、5日間シテクの皆さんと共に過ごしました。

アボジとオモニからは韓国に引越してくるように説得されました。
やはり二人とも原発の被爆を恐れているようでした。

ここでも私にできることは安心させること。
ケロッと元気に帰って「日本は大丈夫だ!!」と自ら体を張って見せることだと思いました。

きっと心配で心配でたまらないとは思いますが風評被害から日本を守ることも私の仕事です。
心配かけないように健康には気をつけなきゃ!と改めて思いました。

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昨日二人で日本に帰ってきました。
今日からは会社もまた始まりました。

私には節電や募金しかできることが無いと思っていましたが
「人を安心させる」ということも大切だということがわかりました。

元気でいること、病気にならないこと、
簡単なようで簡単ではありません。
こういう不安定な状況の中なら尚更です。

そんなことから少しずつ日本の未来のためにやっていこうと思います。
by koolkooly | 2011-03-22 19:24 | - Seoul 2011
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