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沈まぬ太陽と8月12日

沈まぬ太陽 スタンダード・エディション(2枚組) [DVD]

東宝



去年の秋のことですが
劇場まで「沈まぬ太陽」を観にいきました。

普段はお家でDVD派なんだけど、やっぱりこれだけはどうしても映画館で見たくて・・・
3時間20分という長丁場、途中でインターバルまで挟む体力のいる映画でしたが
本当に劇場で観てよかった・・・と思える作品でした。

「いい舞台は始まって3分で涙がでてくる」と、とある演劇教育者のかたが仰ってました。
話の内容がいいとか、感動的な結末とか、そういうものが与えてくれる涙なのではなく
作ってる人の気持ちと気迫が伝わってくるのだと。
その気迫だけですでに感動してしまうんだと。
「これはいい芝居だ!!」と3分でわかるのだと仰っていました。

その言葉を聞いたのはもう随分前のことですが
映画を観てはっきりと思い出しました。

始まって3分で涙がぐわーっとこみあがってきたのです。

何度持ち上がっても消された映画化の実現。
この映画を作るのにどれだけの人が熱い思いを注いできたのか自然と伝わってきました。
舞台だと・・・人がそこにいるので心のこもった舞台であればあるほど気迫もダイレクトに感じられるのですが
まさか映画で、スクリーンを通じてこの気迫が感じられるのはすごいな・・・と思いました。


この映画はフィクションですが

今日8月12日は日航機事故から25年なのだそうです。

当時私は12歳で、祖母の家の大きなテーブルの下にもぐって
食い入るようにテレビでニュースを見ていました。
それはそれまでの私の人生の中で一番大きな最悪なニュースだったのです。

同じ年の女の子が奇跡的に生存していました。

同じ年の女の子が・・・

どれほど痛かったろう?
どれほど辛かっただろう?
どれほど怖かっただろう?
どれほど
どれほど
どれほど・・・


あまりにも衝撃的で来る日も来る日も、その女の子のことが頭から離れませんでした。

大勢の方が命を落とし、家族の方が悲しむ姿を見て
どんなに無念だったかと思うと眠れないほどでした。

もちろん私だけではなく、日本中があの事故に対して胸を痛めていたでしょう。
今でもあの事故を思い出すといたたまれない気持ちになります。

あの夏から25年

日航は破綻しました。

「再建に向けてのコストカットしているがどうか安全だけはきちんと守って欲しい」と遺族の方がテレビで仰ってました。

本当に、本当に、あんな大きな事故は2度と起こりませんように・・・


25年前のあの日から、8月12日は空の安全を再確認する特別な日にもなりました。
by koolkooly | 2010-08-12 18:22 | ☆Media&Movie
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